「「ふぁー…、」」


大きな欠伸が2つ綺麗に重なる




疑問に思って周りを見渡すと口に手を当てていた蒼い目と視線がかち合った



「はは…なんだも寝不足か?」

「う、うんまぁそんなところ」



まさかガイのこと考えてて寝るのが遅くなったなんて言える筈もなく上手く言葉を濁した


「そういうガイこそどうしたの?もしかして好きな人のこと考えてたとか!」


自分のことは棚に上げて冗談でそう言うと眉尻を下げてガイは苦笑した


「まいったな…バレちまったか」


まさか本当にそうだとは思わなくて照れたように頭を掻くガイを呆けたように見る


へー、ガイって好きな人いたんだなぁってちょっと待ったそんなこと聞いてないですというよりかこれは失恋になるんじゃないですか初恋で失恋ですかあれなんだか前が霞んで見える


「それで昨日、その子を見かけて」


白くなりかけの頭で話を続けるガイを何処か遠くで見つめる


正直よく耳から話がすっぽ抜けていかないなと思った



「…偶然、好きな人がいるって聞いちまってな」


「え、」



それはつまり、ガイは私と同じ状況ってこと?            



嬉しいやら悲しいやらどちらかわからない感情が私を占める


「…それで、その子の好きな人って」


それを聞くのはガイが傷付くってわかってたのに、

聞かずにはいられなかった


ガイに、あんな優しい笑顔をさせる子が好きになる人が知りたかった


好奇心だと言われたらそれまでだけど


ガイは、ゆっくりと口を開いた




「『いつも優しくて、私のこと助けてくれて、綺麗な金髪と蒼い眼を持ってる人』」


ばっと顔を上げてガイを見る


それは昨日、アニスに好きな人を教えろとせがまれた時に自分が答えたのと同じで


「…、自惚れてもいいんだろ?」


気付いた時にはガイの腕の中で


私は再び頭が真っ白になるのを感じた


「……俺も好きだよ、」

「、っ」


抱きしめられたまま耳元で言われて意識を引き戻される


そっと体を離されてガイが私を優しく見つめた、と思ったら急にガイは焦ったような顔をした



「わ、悪い…泣かせるつもりじゃなかったんだが……」

「え、あれ、」


驚いて自分の顔に手をやると水滴が指に吸い付いた


なんでか知らないけど涙は止まってくれ なくて


瞼を擦ろうと手を上げるとガイに手を掴まれてそれを遮られる


「ガイ、?」

「本当は、自分の気持ちをずっと我慢してた」

「え、」

には好きな奴がいるってわかってたからな」

「ええ!?」


はわかりやすいから、と眉を下げて苦笑するガイ


「こんな臆病な俺でもいいなら、どうかお付き合い願いますかお嬢さん」


少し赤くなってしまった瞼にそっとキスをして微笑んだガイに今日最高の笑顔を向けて


返事なんてもう決まってる




どうか




ずっと、ずっと、傍にいてください














臆病者の第一歩
(やっと掴んだんだもう離さない)













奏さんへ愛を込めて相互記念ガイ夢です!こんなひよっこサイトの相互ありがとうございます!
まだ走り出したばかりですがこれからもお願いしますー。も、勿論苦情・返品受け付けますよ!

20080324 UP







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旧名・奏な私です
こちらもまだまだひよこさんを満喫してるサイトですのに、相互していただき誠にありがとうございます!
やはりあなたが書かれるガイはかっこよすぎで惚れ惚れします。
あのかっこよさをいただきたいっすよ・・・!
こちらこそ、これからも末永くよろしくお願いしますー!

ころ太