「なぁなぁ千歳くん」
「なんね、」
「いやぁー長いようで短いような二ヶ月でしたな!」
「ん、確かに・・・」
「二ヶ月のほとんどと言っていいほどに千歳くんは授業中起きとらんかったなぁ」
「んーここ日当たりがよかからなぁ」
「そいで千歳くんが寝とるせいで隣のあたしがよう指されとったわ」
「あははっ」
「笑い事やないねんぞ!あたしがわからん問題ばっか当たんねん!」
「すまんすまん、次からは気ばつけんとな」
「そうやでーお隣さんがめっちゃ可哀想やからな」
「ばってん頭ようなりそうじゃなかか?」
「何言うてん!そんな・・・いや、まぁ、それも一理あんな・・・」
「ははっ・・・あ、そろそろくじ引きの箱くんで?」
「お、本間や。あー今度の席もやっぱ一番後ろがええなぁ。ちゅうか千歳くんの席がええわ」
「えー俺もここがいいたい」
「だーめ!そこはあたしのもんや!」
「じゃあ・・・しょんなかからそいは譲るばってん、の隣は俺で決まりでよかかな?というか決まりたい」
「・・・・・・・・は?」
「千歳ーー早よ引けや」
「おん、これ」
「おっ・・・あ、あたしこれ!!」
「ん、えー12番と27番な。ほな次ー」
「・・・あ、あのぉ」
「なんね」
「さっき言っとった意味はぁ、そのぉ、どういう意味なん?」
「あ。」
「あ。ってなに?あ。って」
「黒板黒板」
「は?黒板こくば・・・・・・・・・・・・・・本間かいな」
「また二ヶ月、お隣さんたい。よろしく、」
「・・・ちょ、まぁ、嬉しいわ嬉しいんやけど、これ・・・席変わらんやんけ。・・・ハッ!まさか才気煥発の極みを使ったんか・・・!?」
「さぁ?どうやろうね」
「くそっなんちゅう恐ろしい技や・・・あ、そや。千歳くん席変わってぇな。千歳くんはあたしの隣っちゅうだけでええんやろ?変わって」
「ぐー」
「ちょ、おま」
「あ、」
「ん、おぉ白石か、どないした」
「やっぱ千歳と同じ席になったんやって?」
「おん・・・ってやっぱ?やっぱってなに?」
「んとこの担任が、『千歳はの隣やと前より授業ちゃんと受けるから、次の席替えも千歳の隣はやな』って」
「・・・おい、なんやねんそれ」
運命かなぁとか密かに思った私の可愛い乙女な気持ち返せ。
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