「サンジの手は魔法の手ね」

「え?いきなりどうしたんだい?」

「だって、」







彼女の綺麗な指が俺の手に触れ、小さく柔らかい手のひらが俺の手を包む。






「この手はいつでも私たちを幸せにしてくれるもの」






手だけ?と言いたかったけど彼女の微笑みがあまりにも綺麗でそんな冗談さえも口に出ず息を飲む。






「サンジ、いつもありがとう」






握られた手が熱を帯びていくのがわかる。
いや、手だけじゃない、全身が熱を帯びていく。
あぁ、クソかっこ悪ぃな俺。
握られていない方の手で顔を隠すが、彼女にはばっちり熱をもつ俺の顔を見られていた。
彼女はそんな俺の顔を見て少し目を見開き驚いた表情をしたけど、すぐに笑顔になった。
あーホントだせえな。恥ずかしい。


でも、


彼女の笑顔は俺が見てきたレディの中で一番綺麗でクソ可愛かった。


























私だけの魔法使い
俺だけの魔法使い





(そう言うちゃんだって、俺をいつでも幸せにしてくれてるよ)