「よー!」
「・・・」
「ちょっちょっちょっ!シカトいくない!いくないで光くん!」
「・・・なんやねん」
「え、そんなあからさまに『めんどいうざい話かけんなや・・・』みたいな顔せんといてくれる?」
「そこまでわかっとって話しかけるとかどんだけ嫌がせがうまいん?」
「え、真面目にへこむんやけど」
「まぁ本音は置いといて・・・」
「本音・・・本音!?ちょっ、え、あんたどんだけ私嫌いなん!?」
「それだけ嫌い」
「!?」
「まぁ冗談は置いといてやな」
「どっからが冗談!?ちょっあんたの冗談はハードル高すぎやわ!」
「あーうっさい。本間うっさいな。なんやねん、さっきから」
「うっさ・・・!?くっ、ま、まぁええわ・・・あんな今日は光に差し入れがあんねん」
「いらん」
「ちょっとぉぉぉ!!返事早いぃぃぃ!!」
「どうせロクでもないものなんやろ。いらんわ」
「えええええ!貰う前からロクでもないもの確定なんか!?」
「そりゃ・・・」
「そりゃってなんじゃこらー!!」
「あーあーあー喧しいやっちゃな・・・」
「っ・・・!ひ、ひどい・・・!なしてそないに光は私に冷たいん!?」
「・・・・・・いや、口聞いとるんやからまだ優しい方や」
「最低ランクにいくと口も利いてくれないんやな・・・!」
「・・・まぁ、そんな冗談は置いといて・・・」
「せやからどこからが冗談なん!?」
「なんかあんなら早よ寄越せ」
「おんどりゃどこまで俺様なんじゃー!!」
「帰るで」
「すみません、口の利き方間違えました。すみません」
「で、ブツはどこなん?」
「なんや密輸しとるみたいやな・・・えっとですね、これなんやけど」
「随分綺麗に包装しとるな・・・中身は?」
「えーそんなん開けてからのお楽しみ決まっとるやーん!」
「・・・」
「・・・睨まんでもええんやない?確かに貴方様に対して調子乗っちゃった部分あったけどさ、睨まんでも、ねぇ?」
「もう一度聞いたる。中身は?」
「・・・り、リストバンドでございます・・・!」
「・・・」
「・・・」
「・・・へぇ」
「え、たっぷり間があったと思たら反応それだけか!?」
「喧しい」
「す、すみません・・・って私別に謝らんでもええやろがー!」
「あ?」
「・・・・」
「これ、」
「ん、お、な、なんですか?」
「これ、家帰ってからどんなんか確かめさせてもらうわ」
「へ、あ、は、はい!よろしくお願いいたします!!」
「で、帰る。じゃ」
「あ、はい、お気を・・・てせっかく一緒に居るんやから一緒に帰ろうや!」
「は?」
「・・・いえ、その、せっかく一緒に居りますので一緒に帰りませんかー?」
「知るかボケ。お前なんか寂しく一人で帰っとれ」
「えええええええなにそれー!!!」
嬉しくないわけないけど、
そこは察しろ。
「ちゅうか、いきなりこんなん渡してきて何のつもりなん?」
「えー?いや、光の誕生日そろそろやなー思て用意したんよ」
「・・・は?」
「?」
「・・・今何月やったっけ?」
「4月」
「俺の誕生日は7月や」
「ほー・・・・・・ほ!?」
「俺の誕生日が近い・・・ほー4月で近いんか」
「や、あ、あので、すね・・・」
「もうお前一人で帰れや」
「わーごめん光ー!!」