※小声








「あ・か・ん・て!」

「なにが?どっかわからんとこでもあるんか?」

「それは全部やな」

「話にならんな」

「そんなん自分がよぉわかってますぅ!ちゃうねん!ウチが言いたいんはな、今な、めっちゃ便所行きたいねん」

「女の子が便所て言うんやない。お手洗いて言い」

「・・・別に便所でええやん」

「仮にも一応君は女の子やろ?せやから便所て言うんはやめい」

「お便所」

「・・・まぁそれやったらええわ」

「マジか。あっ、ヤバいヤバい!もれてまう!」

「せやから女の子がそないなこと・・・ちょっホンマに言うとんのか?」

「当たり前やん!うぅどないしよー!」

「・・・相当きついん?」

「・・・まぁきつい」

「・・・せやったら俺が言ったろか?体調悪そうなんで保健室つれてきますーて」

「うー白石はついてきてくれんかー?」

「えっ!い、いやさすがに女子トイレについてくんはちょっと・・・」

「ちゃうよ!保健室やって!」

「保健、室?」

「ん、そや保健室!」

「トイレ行きたいとちゃうん?」

「お便所行った後に保健室!どうせなら一緒にサボろうや!」

「えー・・・いや(男女が保健室でサボるて・・・俺なんか間違いおこしそうやし・・・あかんやろ真っ白いシーツのベッドあるとこは)」

「えー!あかんのー?白石サボりたないの?この時間退屈やない?それに、」

「・・・それに?」

「ウチサボるんやったら白石と一緒の方がもっと楽しいんやけど!」

「え・・・!(ちょっまさかの展開!ち、ちゅうかなんや今のセリフ可愛すぎやろ!俺今のでキュン死にしてまうわ・・・!)」

「あとな、白石やってウチといた方が楽しいやろ?せやから一緒にサボろうや!」

「(ちょっこれはあれやないのこれはあれやないの!?結構ええんとちゃうんこの展開!)お、おん!」

「やった!じゃ今から行こ・・・あっ!しかしあれやな!」

「え、なに?(うずうず)」

「これ謙也誘わんのは可哀想や!謙也も今から誘ったろ!」

「え。(え)」

「やって謙也もおった方がもっと楽しいやん!さ、メルメルでお呼び出しや!」

「ちょっ、え、まさかの展開なんやけどあれおかしい」

「ん?何がや?・・・あぁ確かに数学の展開は意味わからんなぁ」

「いやこの展開のことなんやけど」

「へ、あかんよ。ウチ数学できひんから聞かんといて!」

「・・・もうええわ」

「え、白石行かんの?」

「それは行きます(俺行かんと謙也と二人きりなんやろ!そんなん許すわけないやん!)」

「?そうか、わかったーそしてそーしんっ」













♪〜♪〜♪



「ぅおっ!?う、ええええ!?」








「ブッ!!あいつドアホやなぁ!携帯マナーにしとらんやんけ!」

「あーあ・・・さすが謙也やな(ざまぁみろ)」





「忍足ー」

「ひっおっあっ」

「なぁ携帯授業中は?」

「マナーか電源を切る・・・」

「そうやんなぁ。当たり前のことやんなぁ。んで、今なに鳴ったん?ん?」

「・・・携帯です」

「・・・」

「あ、あの、す、すんませんついマナーにするん忘れとってあの・・・」

「ええよええよ、罰として今日の問題は全部忍足が解くんやで」

「は・・・ええええ!?ちょっ無理ですよ先生!あかんあかん!」

「罰や言うとるやろ。ほんで、みんなもそれでええよなー?」

『はーい』

「っこんの裏切り者どもめー!!」





「ぎゃはははざまぁないなぁ謙也!!マジおもろすぎやわ!!」

「あいつ本間に可哀想なやっちゃな・・・」

「プクク、ちゅうか只のドアホやなプクク!あっせやけどこれじゃ謙也誘えへんやん!どないしよ!」

「(よっしゃキタァ!!)べ、別にええんやん!ほな俺と二人でサボろか?」

「あーそやなぁ・・・うんサボるか!」

「おん!あ、今思ったんやけど、あんだけ騒いどったトイレ平気なん?妙にトイレのこと言うとらんやん」

「はっ!?せやったあかん!!忘れてた!思い出したらめっちゃ行きたなってきたぁぁ!!どないしよ白石ー!」

「ハァお前もドアホやなぁ・・・」

















でもそんな彼女が
大好きな俺です。










(なぁなぁ白石はお便所行かへんの?)(行かへんよ)(じゃ女子便所の前に突っ立っとってな) (いや、それ俺めっちゃ不審者やん。せめて男子便所の前で待たせてください)