ということで、前回のおさらいだよ! あのクソガキのせいで最悪なトリップの仕方をした私はブタ箱にぶち込まれそうなった。 が、しかし!白石の優しい偉大なお心により、なんとかブタ箱直行ルートは免れたわけですが・・・ よく、考えたらさ、これってやばくね? 白石と暮らすんだよね?これって、やばくね?主に私の理性。 スリー!心臓をバクバクしながら、台所で昼飯を作ってる白石くんの後姿をガン見中。 先ほど白石に少しだけ質問をした。 今日は日曜日で部活も休み。あっちじゃ金曜日だったのに・・・ だから久しぶりに昼まで寝てて、起きてお風呂に入っていたところ私登場。申し訳ない。 そして季節は夏らしい。あっちは秋だったのに・・・ 多少の世界の食い違いに驚きながらも、 お腹の虫が盛大に白石の前で自重しない合唱を始めたのでこの話は一旦区切られた。本当に申し訳ない。 スタスタと台所の方まで行き「何か食いたいもんでもあるか?」と聞いてきた白石に 「何でもいいです!」と答える。 「せやなぁ・・・」て言いながら冷蔵庫を覗き込んでる白石の姿を本気でカメラに収めたい。 「なぁ、オムライス好きか?」 「え、あ、うん大好き!」 「ん、ほなオムライスでも作るか」 そう言ってテキパキと準備をしていく白石。ちっどこまでもできるやつめ。 ぼーっと白石を見ているのもなんかあれなので、とりあえず部屋をキョロキョロする。 見事に整理された綺麗な部屋ですごくうらやましい・・・。私の部屋はまるで腐海の森みたいだからな・・・。 ていうか、今思えばかなりの急展開ですよね。 さっきまで白石はあんなに私のこと警戒してたのに・・・いや、まぁ当然か。 それなのに、今はこうして私のために昼飯を用意してくれてるし・・・あぁ、なんてできた子なんだ! 手を合わせて白石を拝むと、ちょうどオムライスが乗った皿を手にこちらへ来る白石と目ががっちり合う。 「何しとんねん」 「い、いや、改めて君の偉大さを知り拝んでたところです・・・」 「はぁ?」 白石は私の発言に思いっきりわけがわからないという顔でお皿をテーブルに置いた。 私はそのオムライスの出来に思わず言葉を失う・・・。 「ここはレストランか何かですか・・・?」 「は?」 「え、ごめん。白石って年いくつだっけ?」 「15やけど」 おかしいって・・・!!15の中学生がさ! ふっわふわのとろとろのたまごオムライス作るか!? しかもこれ・・・デミグラスソースだろ!?ちょっおかしい! 私なんてオムライス作るたびたまごぶっちぶちに切れるのに・・・! あまりのオムライスの素晴らしさに愕然とする私をよそに白石はオムライスを食べ始めてた。 「あ!ずるい!」 「なにがやねん」 「い、いただきます!」 「どーぞ」 私も慌ててオムライスを食べ始める・・・うっわ・・・!! 「うううううっま!!」 「ん、そらよかった」 「な、なんじゃこらー!魔法でも使かったの!?」 「なわけないやろ。何言っとんねん」 もくもくと食べながら私への突っ込みをする白石、さすがバイブル・・・無駄のない男(?) むぐむぐと暫く私も黙って食べることに集中する。うっめー! ぶっちゃけお母さんが作ったのよりうまい。私が作ったのより断然うまい。悔しい。 「あ、気になってたんやけど、っていくつなん?」 「んお?むぐっ、ん!ぐむ!」 「ちょっ、大丈夫か!?」 すでに食べ終わった白石は麦茶を飲みながら私に質問を投げかける。 私もそれに答えようとするのだが、口いっぱいにオムライスが入ってたためむせた。 白石がすかさず私に麦茶を渡してくれて、なおかつ背中をさすってくれたので、 なんとか吐き出さずにすんだ。危ない危ない・・・。 きちんと飲み込んで「ありがとう・・・」と半分泣きながら言えば白石は「俺こそ急に話振ってすまんかった」 と申し訳なそうに謝ってくれた。この子いい子だ! 「本間に大丈夫か?」 「あ、うん!もう平気!・・・で、なんだっけ?」 「あー・・・あ、っていくつなんって聞いた」 「私?私16だよ」 「・・・・・・・え、一個上?」 「あーそうなるね・・・」 まぁ私が読み始めのころはみんな私より年上だったんだけどねーなんて思いながら、 最後の一口を口に運んでいく。んーうま! 白石はというと、そんなに私の言ったことが驚きだったのか、ポカンとした感じに私を見ていた。 ・・・美形にガン見されると、なんかどうしようもなく握手したくなるのは私だけかな。 「・・・じゃ、『サン』て言うた方がええ?」 「えーなんかくすぐったいなぁそれ!」 「やって、一個上なんやろ?せやったら・・・」 「あはは!そんなこと気にしないでいいよー」 なんたってここに住まわせていただく居候の身になるわけだし・・・とぼそりと付け足せば、 「本間に?じゃ、な!」なんて笑顔付で言うもんだからもうお姉さんノックアウトにされそうになるよね! ハッ!ダメダメ!本命は謙也なのに!つぅか早く謙也に会いてー! 謙也を思いニタリと思わず顔が緩んでしまったのを白石が鋭く見つけて「顔にやけてんで。」と言ってきた。 私はゴホン咳払いをして「ごちそうさまでした」てきちんと言いました。 そこで、また大事なことを思い出したので白石に今度は私が質問する。 住ませていただくにはさ、まず白石の家族に了承を得なきゃね!そう家族家族! 絶対みんな美形だろうなえへへへ。ニタニタする顔を隠せないまま、口を開きます私。 「あのさ、家族の方々はいつごろ帰ってくるの?ここに住ませていただく以上説明をきちんとしなきゃでしょ?」 「うん?・・・あぁ、それやったら気にせんでええよ」 「いやいやいや!それはダメでしょ!だって、これから「や、俺今一人暮らしなん」・・・・・・・・はい?」 「せやから気にせんでええよ」 「は、」 はいいいいいいいいい!? そう言われて動揺している私をよそに白石は片付けを始めた。 いや、しかし、ええええええ!? 新たな問題発生に驚愕しながらも、白石につられて私も片付けを始めました。 もう自分、てんやわんやでやばいです。 →Next