なんてことはない、いつもの話。
この来神高校の昼休憩、
午後、12時40分のこと。
***
『シーズーくーん!!!会いたかったよぉぉぉ!!!』
「うぉっ!!」
「ちょっとシズちゃん、俺のから離れてくれる?」
『いつ私があんたのになった。マジいざい』
「シズちゃんって言うなっつってんだろぉが・・・臨也くんよぉ!!」
ガッターン!!
「ぅわっ!!ちょっと、ここには一般人である僕もいるんだからイスとか投げるのやめてくれないかな!?」
『ぎゃ!今頭掠った!!けどシズくんだから許す!!』
「大丈夫?いくらが優しいからって、俺はを傷つけたシズちゃんを許さなって、おっと!あっぶな・・・」
「てっめ、臨也避けんじゃねぇええ!!」
ドッタンバッタン、ガッタンドッタン。
教室内で飛び交うは罵声と机とイス。
主に机やイスを投げてるのは一名の仕業だが。
「ほら、!ここは危ない!だから俺の手を取ってここ(むしろシズちゃん)から逃げよう!」
『うんっ・・・て言うわけないだろうがちゃんパーンチ!!』
「グハッ!!」
『さぁ、シズくん!トドメをどうぞ!』
「おう!」
「ああっ静雄!それ僕の机だよ!あああっ教科書が・・・!」
「え、あ、悪い」
『じゃあそこの机を使ってみてはどうですかね静雄さん!』
「じゃあそれで・・・」
「ちょっとちょっとーそれは俺の机だからやめてよねー。片付けるのとか面倒だし」
「よし」
ガッシャーン!!!
教科書が詰まった机が綺麗に吹っ飛び、窓を突き破り、校庭に落下していく。
大きな音を立てて落下したそれを上から見れば、それはもう見るも無残な姿となっていた。
矢継ぎ早に行われる彼らの行動は、彼らを知らない者にはどう映るだろうか?
―――――――――――しかし、そんなことは彼らにとって関係ない。
「あーあ、やっちゃったー。・・・あれ俺のじゃないのに」
「あ゛ぁ!?・・・あ?」
「あれは確か竹柳くんの席だねー・・・まあ、最初に気付くべきだよね?臨也は違うクラスだからここに机があるわけないでしょ。は臨也と同じクラスだから考えればわかることじゃないか」
『えー?あー・・・そういえばそうだったっけ。いやーごめん、うざい奴と同じクラスとか嫌過ぎて忘れちゃってた』
「ってば照れ隠し?」
『頭かち割れろ臨也』
だって、それが彼らにとっての "普通" なのだから。
気にすることはひとつもない。
ただ、彼らは・・・、
「そうだなぁのその意見にゃ俺も賛成だぁ・・・」
『っっ!!シ、シズくんと意見が一緒だなんてキュンキュン!!』
「・・・びっくりするぐらいってポジティブだよねー」
『新羅には言われたくないー』
「俺はいつでもと気持ちが一緒だって思ってるから」
『私と一緒?うわっじゃあ臨也はいつでも自分のこと罵ってんの?うわっドMじゃん!シズくんシズくん、臨也ドMだっていうから殴ったら喜ばれちゃうよ!』
「うわ・・・マジで引くわ・・・」
「シズちゃんにはドSだから安心しなよ」
「はぁ?不愉快すぎるマジ死ね」
「ハッ!それならシズちゃんのが死ぬべきだろ」
『はぁ?臨也、シズくんに何言ってんの?あんたのが死ねばいいじゃん』
「だってよ」
「っいじめかっこ悪い!!」
「・・・今日も平和だなー。こんな日じゃなくても早く家に帰ってセルティに会いたいなー」
自分達の "日常" を送っているだけなのだから。
いっぽ。
>>>はじめまして、これが私たちの毎日です。