「俺、幸せすぎて死んじゃうかも!」
「じゃあ死ねば?」
「無理!もっとちゃんと一緒にいたいからね!」
「あーそうですかーはいはい」
「ちょっその反応ひどいよちゃーん!」
プイ、ちゃんが顔を逸らす。 冷めた横顔もすごく可愛い!
「ねぇーこっち向いてよちゃーん」
「うっざいな。てか、名前で呼ぶのやめてよ」
「えー?いいじゃん!って名前可愛いし!」
「・・・」
「えっシカト!?清純泣いちゃうよ!?」
「泣けばいいじゃん」
「ひどい!」
ヨロヨロと弱ったふりしてちゃんに寄りかかれば、無言で殴られた。 だけど、これは全部ちゃんの照れ隠しだって知ってるから、全っ然痛くない! 果てしなく冷たい視線送られてるけど、これも照れ隠しだから!
「ちょっと・・・千石マジうざい。邪魔」
「邪魔はさすがにショックだなぁ」
「はいはい、事実事実」
「ちょっとー!?今日のちゃんはいつもよりひどくない!?」
「あー千石うるさー」
俺がちゃんの一言に対してまた口を開くより先に、ちゃんは両手で耳を塞ぎしまいには目まで閉じてしまった。 なんて早業だ。俺も寄りかかるのをやめてちゃんの目の前に移動し、その顔を覗き込んだ。 わー睫ばっさばさだー。なんてのん気に思いながら、ちゃんの顔を凝視。 今の彼女との距離は約五センチ。鼻先とかくっついちゃいそう。 俺が今、頑張っちゃえばキスだってしちゃえる距離。 ・・・まぁ、そうはわかっててもそんなことしないけどね。・・・しないというより、できないけどね。 しばらく、黙ってちゃんを見つめてたら、静になった俺に気づいたちゃんがうっすらと目を開けた。 至近距離でちゃんと視線が絡まる。
「・・・近い、んだけど」
「う、うん」
「どいてよ」
「えーっと・・・」
なんとなく、というか、かなり気まずいけど、この距離から退くのはやだな。 せっかく、俺の視界いっぱいにちゃんがいて、ちゃんの視界いっぱいに俺がいるのに、 ここですぐ退いちゃったら残念じゃない? そう思った俺は、動こうとしないでちゃんの目を見続ける。 ちゃんはそんな俺に怪訝そうな顔をするけど、すぐに諦めてため息をついた。 それから、目を逸らす。 あー・・・残念。
「あーマジでうざいね、千石って」
「う、・・・そうかも」
「かもじゃなくて、そうだよ」
「そういうちゃんは・・・」
「なにさ」
「可愛いよね」
「・・・やかましい」
眉は寄せて俺を横目で見てくるけど、その仕草だって俺には照れ隠しにしか見えないんだよね。 だってねぇ、ほっぺた赤いし!これは照れ隠し以外の何物でもないでしょ! 本当にちゃんは素直じゃなくて言うことひどいけど、 俺にとっては誰よりも、どんな女の子の中でもちゃんが一番可愛いくて大好きなんだ!
「あーホントにちゃん好き!!」
「あーホントに千石うっさーい」
大好きって叫ばして!
(世界中に響くよう、大声を出すからさ!)